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地上デジタル放送を視聴するためには

i.Link

まず、iLink端子とiLinkケーブルの写真をごらんください。このような端子がデジタルテレビやデジタルチューナー等に搭載されていると思います。

iLink とは、デジタル信号を転送する規格の名前です。主に、以下のような3つの役割があります。

(1) デジタル放送受信機に搭載されており、iLnik-TS端子とも呼ばれている
  (2) DVカメラに搭載され、DV端子と呼ばれている
  (3) パソコンに搭載されており、IEEE1394、FireWireなどと呼ばれている

ここで、注意しなければならないのは「上記の用途を一つのiLink機器で使用できるという意味では無い」ことです。 iLinkはデジタル信号を転送する方法の規格に過ぎず、多くの機器は、上記のうちの一つもしくは2つくらいまでしか対応しておりません。 例えば、ハイビジョンチューナののiLink-TS端子に、パソコン用IEEE1394付きHDD(ハードディスク)を接続しても、録画ができるわけではありません。
つまり、機器にiLinkがついていることよりも、iLinkで何が出来るかが重要になってきます。

3つのi.Link|用途
  ──────┼────────────────────────────
  (1) iLink-TS  |デジタル放送をレコーダ(HDD,DVHS,Blu-ray)にムーブ
  (2) DV端子  |DVカメラの映像をレコーダに転送したり、パソコンに転送
  (3) IEEE1394 |パソコンの周辺機器の接続

i.Link(TS)

デジタル放送に、最も、関係深いのがiLink-TS端子です。かつては、D-VHS呼ばれるデジタル方式のビデオデッキでハイビジョン録画をするための端子として使われていました。

           ┏━━━━━┓i.Link ┏━━━━━┓
           ┃チューナー ┃──→┃D-VHS  ┃
           ┗━━━━━┛ 録画 ┗━━━━━┛

最近では、主にHDDへのムーブなどに使われるようになりました。
        (但し、対応機種や相互接続性を確認する必要があります)

           ┏━━━━━┓i.Link ┏━━━┓i.Link ┏━━━┓
           ┃チューナー ┃──→┃HDD ┃──→┃HDD ┃
           ┗━━━━━┛ 録画 ┗━━━┛ムーブ┗━━━┛

           ┏━━━━━━━━━┓i.Link ┏━━━┓
           ┃HDD付チューナー  ┃──→┃HDD ┃
           ┗━━━━━━━━━┛ムーブ┗━━━┛

なお、TSとは Transport Stream の略で、放送されてくる映像データーそのもののことです。 放送局は、映像データーを188バイト固定のパケットとして送ってきており、この信号をTS信号と呼びます。

DV端子

主にDVカメラ(デジタルビデオカメラ)に搭載されており、一部のレコーダにも搭載されています。 個人で撮影したDVテープは著作権保護の必要が無いので、下図のように、デジタルコピーが可能です。

           ┏━━━━━┓i.Link ┏━━━━━━━┓
           ┃DVカメラ  ┃──→┃DVDレコーダ  ┃
           ┗━━━━━┛コピー ┗━━━━━━━┛

なお、ハイビジョンレコーダではiLink-TSとDV端子の2つの機能が搭載されている場合もありますし、反対に、単にiLinkとだけ書かれている場合は、
i.Link(TS)なのかDV端子なのかを判断しにくい場合がありますので、注意が必要です。

IEEE1394

これまでは、分かりやすくする為に、iLinkを、(1)iLink-TS、(2)DV端子、(3)IEEE1394と、分けて説明してきましたが、実は、全てがIEEE1394規格のデジタル転送方式です。
IEEE1394は、元々、Appleが開発したFireWireを標準化したものでした。
Appleは、FireWireという名称で普及させたかったのですが、ソニー等が、家電製品に「Fire」の文字が相応しくないということで、名称をiLinkに変更して、普及させた歴史的な経緯があります。
つまり、IEEE1394、FireWire、iLinkの全てが同じ規格を表したものなのです。

         ┏━━━━┓  ┏━━━━┓  ┏━━━━┓
     機器 ┃チューナ ┃  ┃DVカメラ ┃  ┃周辺機器┃
         ┗━━━━┛  ┗━━━━┛  ┗━━━━┛
             ↑          ↑       ↑
         ┏━━━━┓  ┏━━━━┓    |
     名称 ┃iLink-TS ┃  ┃DV端子 ┃    |
         ┗━━━━┛  ┗━━━━┛    |
             ↑      ↑    ↑      |
            ┏━━━━━┓  ┏━━━━━┓
    利用シーン ┃  AV   ┃  ┃  パソコン ┃
            ┗━━━━━┛  ┗━━━━━┛
                 ↑          ↑
            ┏━━━━━┓  ┏━━━━━┓  ┏━━━━━┓
    規格の名称 ┃  i.Link   ┃=┃ FireWire  ┃=┃ IEEE1394 ┃
            ┗━━━━━┛  ┗━━━━━┛  ┗━━━━━┛

とはいえ、一般にIEEE1394と呼べば、パソコンの周辺機器を接続する規格であることが多く、FireWireが併記されていれば、パソコン用と断定できますし、iLinkと併記されていればAV用です。
「iLink S400」と「400」などの数字は伝送レートを表しています。 通常は、100Mbps,200Mbps,400Mbpsですが、800Mbps,1600Mbps,3200Mbpsなども規格化されています。
なお、USB2.0の登場以降のパソコン用途では、DVカメラの映像をパソコンに転送することに限定されつつあります。

DTCP

DTCP(Digital Transmission Content Protection)とは、i.Link(TS)を使用して、著作権保護しつつ2つの機器(例えば、HDDからBlu-ray)で映像を転送する著作権保護方式です。
コピーワンスのようなコピー保護の制御情報(CCI)を映像を送信する送信側(Source機)から、受信側(Sink機)に伝えますので、コピーワンスで保護された映像の転送が終わると、元の映像を自動消去する「ムーブ機能」を実現することが出来ます。ムーブ機能については、「コピー制御」を参照ください。
また、映像信号は、送信側と受信側で取り決めた暗号キーによって暗号化してしてから転送される為、分岐ケーブルなどでの違法な複製も出来なくなっています。
HDMI端子で使用されているHDCPに類似していますが、HDCPは映像そのものを認証されたテレビ(表示装置)に伝送する方式です。 これに対し、DTCPは基本的に1対1の機器でMPEG2などの圧縮符号化された映像を伝送する方式です。